月額実質無料プランで話題になった格安SIM「nuroモバイル」。
ドコモ・ソフトバンクから回線が選択できるマルチキャリアという特徴もあります。
ここではnuroモバイルにナンバーポータビリティ(MNP)を利用して乗り換える方法について解説します。
目次
nuroモバイルの概要と特徴
nuroモバイルはインターネットプロバイダ「So-net」も運営しているソニーネットワークコミュニケーションズの格安SIMです。
シンプルな料金プランとドコモ・ソフトバンクの2つのキャリアから好きな回線を選べるマルチキャリアを特徴としています。
料金プランは大きく分けてデータ専用と音声通話付きがあり、それぞれデータ容量別にS・M・Lの3段階に分けられています。
機能制限付きですが格安設定の「お試しプラン」や、月500MBまでなら月額0円というプラン、「0 SIM」などがあるのも特徴的です。
nuroモバイルにMNPで乗り換えるための準備
3大キャリアやMVNOからnuroモバイルにMNPを使って乗り換える際にまず準備しておかなければいけないものは「本人確認書類」「クレジットカード」「MNP予約番号」です。
本人確認書類として利用できるものには、運転免許証の他、住基カード、パスポーなどがあり、契約者本人の氏名と住所、電話番号の記載があり、かつ有効期限内であることを条件とします。
現在使用中の端末をnuroモバイルでも使用したい場合は、その機種がnuroモバイルに対応しているかどうか、確認を取っておきましょう。
nuroモバイルの動作確認済端末一覧は公式サイトで確認できます。
3大キャリアからnuroモバイルへの乗り換え手順
docomo・au・Softbankの3大キャリアからnuroモバイルに電話番号を引き継いで乗り換えるためには、ナンバーポータビリティを利用する際に使う「MNP予約番号」が必要になります。
「MNP予約番号」は、利用中のキャリアから取得する必要があります。
ドコモにMNP予約番号を申請する
ドコモからMNPを使って乗り換える場合、MNP予約番号の発行はドコモショップ店頭で受けられる他、電話・WEB(My docomo)でも可能です。
店頭でMNP予約番号を発行してもらう
MNP予約番号を発行してもらえるのは、ドコモショップのみとなります。
他のキャリアも扱っている併売店や、家電量販店などのドコモ直営のドコモショップ以外の店頭ではMNP予約番号発行手続きができません。
店頭での発行は手続きや待ち時間など、時間がかかるため、基本的には電話もしくはWEBで発行してもらう方が便利です。
電話でMNP予約番号を発行してもらう
電話でMNP予約番号の発行を申し込む場合は、ドコモインフォメーションセンターに電話をしてください。
ドコモインフォメーションセンターの受け付け時間は午前9時から午後8時、電話番号はドコモの携帯からは「151」、一般の固定電話などを使う場合は「0120-800-000」となります。
WEBでMNP予約番号を発行してもらう
ドコモの公式サイトから「My docomo」にログインすることで、WEBからでもMNP予約番号の申請を行うことができます。
「My docomo」へのログインには「dアカウント」が必要になりますが、Wi-Fi設定をオフにしたスマートフォンでアクセスすると、数字4桁の「ネットワーク暗証番号」でアクセスすることも可能です。
ログインする手間はかかりますが、最も手軽・短時間で発行申請できるのはWEBを利用する方法でしょう。
ドコモからMNPを使って転出する際の手数料
ドコモにMNP予約番号を申請し、それを使って他社に転出する場合、手数料として2,200円(税込)が必要となります。
また、他社への転出完了に合わせてドコモ側は自動解約扱いになるので、2年契約プランの縛りがある場合、解約金が発生する場合があるので注意が必要です。
auにMNP予約番号を申請する
auにMNP予約番号の発行を申請する方法は、スマートフォン利用者の場合はauショップもしくはPiPitの店頭、もしくは電話を使う、2通りの方法があります。
auショップかPiPitの店頭で申請する
店頭でMNP予約番号を申請する場合は、auショップかPiPitで手続きしてください。
ドコモと同様、併売店・家電量販店などでは手続きが行えませんので注意してください。
auに電話でMNP予約番号を申請する
電話での申請は、MNP予約番号所得窓口にコールすることで行なえます。
電話番号は0077-75470、受け付け時間は午前9時から午後8時の間となっています。
ガラケーの場合のみ、WEBからの申請が可能
auの場合は、原則としてMNP予約番号の申請は店舗もしくは電話窓口で行うことになっており、WEBからの申請はできません。
ただし例外として、EZweb対応のフィーチャーフォン(いわゆるガラケー)の利用者に限り、EZweb内にある「My au」で発行申請を行うことが可能です。
受付時間は午前9時から午後9時30分の間です。
あくまでEZweb対応の機種に限定されているので、スマートフォン用OSを使ったフィーチャーフォン(いわゆるガラホ)と呼ばれる機種(AQUOS KやGARATINA 4Gなど)での利用はできません。
auからMNPを使って転出する場合の手数料
MNPを使って他社へ転出する場合、auでは手数料3,300円(税込)がかかります。
ドコモと同様、乗り換え完了と同時にau側では自動解約となり、2年契約プランを利用している場合には違約金が発生する場合があるので注意してください。
ソフトバンクでMNP予約番号を申請する
ソフトバンクでMNP予約番号を申請する場合、スマートフォンを利用中のユーザーの場合はソフトバンクショップ店頭もしくは電話、2つの方法があります。
ただしauと同様、フィーチャーフォンの利用者に限りWEBでの申請が可能となっています。
ソフトバンクショップ店頭での申請
ドコモやauと同様に、併売店や家電量販店での手続きはできません。
ソフトバンクショップの店頭で行ってください。
電話はソフトバンク携帯専用番号とソフトバンク回線以外用の番号の2種類
電話でMNP予約番号を申請する場合は、専用の窓口に電話してください。
ソフトバンクの携帯電話からであれば「*5533」から、固定電話他、ソフトバンク回線以外からは「0800-100-5533」となります。
受け付け時間は午前9時から午後8時までとなっています。
ソフトバンクではauと同様、WEBでMNP予約番号発行申請は原則的にできませんが、現在フィーチャーフォン(いわゆるガラケー)を利用している場合に限り、携帯版「My Softbank」で発行申請することが可能です。
この方法での受付時間は午前9時から午後9時30分となっています。
ただし、「My Softbank」を使っての発行申請はプリペイド契約以外の3Gケータイからのみ可能です。
4GケータイではWEB申請できませんので、店頭か電話窓口を利用してください。
ソフトバンクからMNPを使って転出する場合の手数料
ドコモやauと同様、ソフトバンクからMNPを利用して他社に転出する場合、3,300円(税込)の手数料が請求される他、乗り換え完了と同時に自動解約になり、2年契約プランの場合はタイミングによって違約金が発生する場合があるので注意してください。
MVNOにMNP予約番号を申請する
3大キャリア以外のMVNO(格安SIMの運営事業者)からであっても、MNPを利用してnuroモバイルへ乗り換えることは可能です。
MNP予約番号の申請と転出にかかる手数料、解約金等の条件は事業者によって違いますので、利用している格安SIMのMVNOに問い合わせてください。
また、nuroモバイル内での回線乗り換え(ドコモ⇔ソフトバンク)は出来ないことにもご注意ください。
MNP予約番号の有効期限に注意
キャリア・MVNO共通の注意点として、MNP予約番号には有効期限があることに注意してください。
MNP予約番号の有効期限は原則「取得日を含めて15日間」となっています。
この有効期限を過ぎた場合、MNP予約番号は失効してしまいます。
ただし、再申請することは可能です。
解約手数料はMNP予約番号発行時ではなく、乗り換え完了の時点で申請されますので、二重に手数料を払うことはありません。
nuroモバイルに乗り換え(MNP転入)する手順
MNP予約番号が発行されたら、nuroモバイルに申し込みを行いましょう。
nuroモバイルへの申込みは、スマートフォン以外にも、タブレットやPCを用いて行うことが可能です。
利用回線と料金プランを決める
nuroモバイルの公式サイトにアクセスして、トップページにある「お申し込みはこちら」を選択してください。
ドコモ回線かソフトバンク回線、いずれを利用するか決定し、続いて利用する料金プランを選択します。
料金プランは提供サービス別に「データ専用プラン」「データ+SMSプラン」「音声通話付きプラン」の3種類があり、それぞれデータ容量別に「S」「M」「L」に分かれています。
また、各プランには機能制限付きで格安の「お試しプラン」があります。
この他、データ使用容量500MB以下であれば月額料金が0円となる「0 SIM」プランがあり、これも「データ専用」「データ+SMS」「音声通話付き」の3種類が選択可能です。
MNPでの申込みに対応するサービスは音声SIMのみとなるので、「音声通話付き」を選択しましょう。
端末購入とSIMカードのサイズを選択する
料金プランを選択したら、次に購入端末の有無を選びます。
現在手持ちの端末でnuroモバイルを利用したい場合は、SIMカードのサイズを選択します。
携帯電話を使用する際に絶対に必要となるSIMカードには「標準」「micro」「nano」の3つのサイズがあり、端末ごとに対応するサイズが異なっています。
手持ちのスマートフォンのSIMカードのサイズを確認し、対応するサイズを選択してください。
選択した内容の各委任と利用規約、注意事項が表示されるので、よく確認した上で「次に進む」を選択してください。
MNP切り替えタイミングを選択する
「MNPを利用する」にチェックを入れ、引き継ぎたい携帯電話番号・MNP予約番号、有効期限を入力します。
「切り替えタイミング」という項目に注意してください。
「SIM受け取り後に自宅でMNPを行う」を選択すると、nuroモバイルからSIMカードが届いた後も、切り替え作業を行うまでは携帯電話・スマートフォンを使用することが可能です。
もうひとつの項目である「MNP済みのSIMを受け取る」を選択すると、SIMカードが切り替え作業を行った状態の発送となるため、nuroモバイルの契約を行ってからカードが手元に届く間、スマートフォンが使用できなくなる期間が発生してしまいます(以前契約していた会社はnuroモバイルがカードを発送した時点で自動解約となるため)。
携帯電話の不通期間なしで乗り換えるか、自分でMNP切り替えを行うことに不安があるか、ご自身の事情を考えた上で選択するようにしましょう。
契約者情報の入力と本人確認書類のアップロード
オプションサービスを選択し、「住所」「氏名」等、契約者情報を入力します。
本人確認書類を撮影した画像ファイルをアップロードして最後にクレジットカード情報の入力を行います。
すべての必要項目を入力すると、内容の確認画面が表示されますので、内容を確認の上、間違いがなければ「申し込む」を選択して手続きが完了となります。
SIMカード到着後の流れ(MNP切り替え)
MNP済みのSIMの発送を選択した場合は、新しいSIMカードが手元に届いたら、それを端末に挿入し、APN(データ通信の際の接続先)設定を行えばすぐに利用することができるようになります。
自分でMNP切り替え手続きを行うことを選択している場合は、開通手続きを行うことでnuroモバイルのSIMカードを利用可能な状態に切り替えることができます。
開通手続きでは、nuroモバイルとの契約後にアクセスできるようになる「開通予約ページ」で、切り替えタイミングを指定することが可能です。
nuroモバイルに乗り換えるにあたって注意したい点
キャリアや他のMVNOからnuroモバイルに乗り換える場合、注意しておきたいことがいくつかあります。
特に重要となるポイントについて解説します。
MNPを使った乗り換え手続きでは、一旦申込みが完了すると、それ以後の自己都合によるキャンセルが基本的にできなくなるため、最低ここで解説するポイントについては、事前に必ず確認をしておくことをおすすめします。
移転元となるキャリアとの契約状況や期間についての確認を行う
乗り換えを検討するにあたっては、まず、現在利用中のキャリアとの契約状況と契約期間の確認を必ず行うようにしましょう。
キャリアの場合、料金プランの多くに一定期間の縛りがあり、契約期間中の転出には、転出手数料が発生する他、解約金(違約金)が発生することになります。
2019年10月以降、違約金は大幅に減額されており、乗り換えで料金が下がることで相殺できるとも言えますが、一応、解約金が発生することを念頭に置いて、できれば契約の更新月に合わせて乗り換えを行った方が良いでしょう。
契約更新月と端末の割賦残債のズレに注意
長期間、1つのキャリアを利用し続けていたユーザーには特にありがちなケースとして、契約更新月と端末の分割払いの終了月がずれていることがあります。
長期間同じキャリアを利用している場合、新しいモデルのスマートフォンに乗り換えることがあるのが、その原因です。
契約更新月に合わせて乗り換えようとしたら、端末の代金に未払いが残っていた、ということが珍しくありません。
余計な出費が発生しないよう、契約更新月と一緒に割賦残債に関してもきちんと確認するようにしましょう。
「家族割」等のプランを利用している場合も注意が必要
大手キャリアからの乗り換えでは、家族全員が同じキャリアを利用している状況で1人だけ乗り換えるといった状況になった場合、注意が必要です。
「家族割」「シェアパック」といった複数人で利用する割引プランなどがあった場合、乗り換える人がその代表となっていると、その人が他社に乗り換えることによって、元のキャリアに残る人の契約内容に変更が発生し、結果他の家族の月額料金が上がってしまうことが起こりえます。
家族で同じキャリアを「家族割」等のプランを使って利用している場合は、契約条件等について確認をし、必要であれば契約変更を行っておきましょう。
MNP乗り換えの際に、電話の不通期間が生じることに注意
nuroモバイルの場合、MNP乗り換えの際、必ずある程度の不通期間が生じてしまうことに注意が必要となります。
契約申し込みの際に「切り替えタイミング」を「SIM受け取り後に自分でMNPをおこなう」「MNP済みのSIMを受け取る」の2通りから選択できますが、「MNP済みのSIM」を選択している場合は、nuroモバイル側でSIMカードの切り替え作業をおこなってから発送される都合上、それまで契約していた携帯電話会社とは発送の時点で自動解約扱いとなり、手続き完了からSIMカードが手元に届くまでの期間、携帯電話が使えない状態となります。
「SIM受け取り後」を選択している場合は、手元にSIMカードが届いたあとに切り替えの申し込みを行いますが、切り替えても即時開通するわけではなく、切り替え日時の指定をして予約する仕様となっています。
その為、MNP手続き済みのSIMを送ってもらう場合よりは短くなりますが、やはり不通期間が生じることになります。
できるだけ電話の不通で問題が生じないタイミングを指定した方が良いでしょう。
使用したいスマートフォンがnuroモバイルに対応しているかどうかを確認
手持ちのスマートフォンをそのままnuroモバイルでも利用したい場合は、その機種がnuroモバイルに対応しているかどうか、確認することが必要です。
格安SIMの申し込みに合わせてnuroモバイルから新たにスマートフォンを購入する場合は問題ありませんが、SIMのみの購入の場合、使おうとしていたスマートフォンがnuroモバイルに非対応で使用できないということにもなりかねません。
現在使っているスマートフォンをそのまま使用するか、新しいSIMフリーの端末を家電量販店などで購入して使おうと考えている場合は、前もってその機種がnuroモバイルに対応してるかどうかを確認しましょう。
公式サイトに動作確認済端末の一覧が掲載されています。
エントリーパックを使ってお得にnuroモバイルに乗り換える方法
実は、nuroモバイルへの乗り換えをよりお得にできる方法があります。
それはエントリーパッケージを利用する方法です。
エントリーパッケージの概要
エントリーパッケージは家電量販店やコンビニなどで販売されている、格安SIMの申し込み用紙のことです。
エントリーパッケージには「エントリーコード」と呼ばれる数列が記載されており、格安SIMへの申込みの際、このコードを利用することで、通常の契約申し込みでは得られないメリットを得ることができます。
すべての格安SIMがエントリーパッケージを扱っているわけではありませんが、エントリーパッケージがある場合は、これを使用して申し込んだほうが得になります。
エントリーパッケージは店頭販売されている他、Amazonや楽天などのネット通販サイトでも購入可能です。
エントリーパッケージを使って申込みをすると事務手数料が無料になる
格安SIMに契約を申し込むと、「SIMカード発行手数料」と「事務手数料」(MVNOによっては「SIMパッケージ料金」「申込み手数料」等の呼称の場合もあり)として3,300円(税込)前後が請求されますが、エントリーコードを使用することで、このうちの事務手数料が無料になります。
エントリーパッケージ自体も無料ではありませんが、事務手数料よりもずっと安い価格で販売されているため、結果的に安くなるわけです。
格安SIMによってはエントリーパッケージ限定特典がある
格安SIMによっては、エントリーパッケージ限定で特典がある場合があります。
例えばLIBMOではAmazonプライム1年分(4,000円相当)の特典がつきます。
事務手数料無料と合わせ、特典総額が約8,000円となり、大変お得であることがわかります。
ただし、エントリーパッケージの特典を適用すると、通常申し込みをした場合に得られる特典が適用されないこともあるので、通常とエントリーパッケージの特典を比べた上で利用を考えた方が良いでしょう。
格安SIM初心者でも申込方法がわかりやすい
エントリーパッケージはその名が示す通り、格安SIMにエントリーするためのパッケージです。
誰にでもわかりやすく申し込みの説明が手続きの流れから注意事項まで丁寧に記載されているので、格安SIMに初めて申し込む人でも安心して申し込みができるようになっています。
nuroモバイルにエントリーパッケージを使って申し込む
エントリーパッケージを使ってnuroモバイルに申し込む場合も、手続き方法は基本的に通常のやり方と変わりません。
手続き時にエントリーパッケージに記載されているエントリーコードを入力するだけで、事務手数料が無料になります。
ただし、「0 SIM」には適用されないのでご注意ください。
事前準備をすれば、nuroモバイルへの乗り換えは難しくない
MNPを使ってnuroモバイルに乗り換えるには、事前に「本人確認書類」「クレジットカード」「MNP予約番号」を必ず用意しましょう。
必要なものがそろっていれば、申し込みサイトの指示にしたがって、必要事項を入力するだけで申し込みをすることが可能です。
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