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昇華転写印刷とUV印刷の違いとは?メリットとデメリットを徹底解説

 

目次

昇華転写印刷とは

昇華転写印刷とは、転写紙に昇華型インクでデザインを印刷して、熱を加えてインクを製品に浸透させる印刷技術です。製品(生地)自体にインクを浸透させるため、製品の風合いが残せます。また、印刷面が剥がれたり退色したりしにくい性質を持っています。

また、一般的な印刷技術では「版(判子のようなもの)」が必要になりますが、昇華転写印刷は版を用意する必要がありません。そのため、小ロットでも安価な価格でオリジナルグッズが製作できます。

昇華転写印刷のメリット

昇華転写印刷は、オリジナルグッズ製作と相性が良いプリント方法となります。

色の発色が良い

転写紙に昇華型インクジェットでフルカラープリントした後に、生地へ熱転写をするため、データ通りの色に限りなく近く仕上げることができます。約1億種類あるCMYKで表現できるカラーであれば、どのような色も表現が可能です。

とくに、UVプリントで苦手とされるグラデーションなども得意としており、鮮やかな発色や写真のようなシャープな仕上がりも得意としています。そのため、キャラクターグッズをイラストと同じような配色で再現したいという方におすすめの印刷方法です。

素材の風合いを活かせる

昇華転写印刷は、転写紙を使用して生地にインクを浸透させていくため、素材の風合いを残すことができます。プリント部分がごわつく心配もありません。また、生地自体を染めるため、色移りの心配がなく洗濯も行えます。(※昇華転写印刷は熱に弱いため、乾燥機の使用は控えてください。)

印刷が落ちにくい

昇華転写印刷は、生地に染色する印刷技術のため、印刷面が落ちにくいです。退色や印刷面の剥がれは気にせずに済みます。水にも強いため、屋内だけでなく屋外でも使用できます。

このような性質を持った印刷技術のため、クラブ活動のユニフォーム作りなどにも使用されます。

印刷コストが安い

昇華転写印刷は「版」が不要なため、小ロット時の印刷コストが安く抑えられます。他の印刷方法では、初期費用に版代がかかります。「版」とは、版画を刷る時に使用する判子のようなものです。この版は、図柄に使用されている色数分だけ必要となるため、大量印刷を行う場合で且つ色数が少ない場合は安くプリントできますが、1点の購入で利用しようと数万円かかります。

しかし、昇華転写印刷は版が不要なため、版代がかかりません。そのため、1点のみなど小ロットでも低価格の印刷が実現できるのです。

昇華転写印刷のデメリット

昇華転写印刷のメリットをご紹介しましたが、デメリットもあるため気を付けてください。実際に、どのようなデメリットがあるのでしょうか?次に、昇華転写印刷のデメリットについて解説します。

Tシャツの場合はポリエステル素材のみ対応

インクを気化してデザインを定着させる印刷方法のため、天然繊維(綿や絹)やナイロンには印刷できません。昇華転写印刷はポリエステル素材に限定された印刷方法です。

また、ポリエステル素材でも、ポリエステルの割合が減少するほど、インクの定着も悪くなってしまうので気を付けなければいけません。スマホラボでは昇華転写印刷を利用する場合は、ポリエステル100%の生地や素材に適応しております。また、100%でない場合でも、プリント工程を工夫しテストする事で鮮やかな色味を再現できるものに限定しています。

濃色生地には向かない

昇華転写プリントでは、白色のインクが使用できません。そのため、濃色の素材に白色を乗せることができません。濃色の素材の影響を受けて色が沈む場合もあり、デザインしたイメージを再現できないこともあります。

そのため、昇華転写プリントを行う素材へのデザインを再現したい場合は、白色生地を選んでだ方が発色がよくなります。

曲面への印刷時などのズレ、色味について

昇華プリント(表面+側面印刷)スマホケースの側面は、画像を印刷したフィルムがプリント時に引っ張られ伸びるため、特に直線ラインデザインに傾き歪み、色が薄くなってしまう現象が起きる場合がございます。多少のずれ(5㎜程度)は許容範囲としていただくか、直線ラインを使用するデザインを避けてください。※下記画像参照

昇華プリント(表面+側面印刷)スマホケースは側面のフチまで印刷が可能ですので、側面のフチまで印刷したい場合、アップロードした画像を外側の赤点線の枠まで伸ばしてください。また、外側の赤点線の枠まで画像データが届いていない場合は、側面のフチまでの印刷ができず素材の白色のままとなってしまいますので予めご注意ください。
昇華プリント(表面+側面印刷)スマホケースはプリントにより側面部分まで綺麗に印刷を仕上げることができますが、位置精度を苦手とするプリント手法であるため、デザインの際に表示されるイメージより、平面から測定して最大5mmほど(曲面部分を含む場合は5mm~1cmほど)印刷位置がずれてしまう場合がございます。また、印刷手法の性質上、特に側面範囲まで印刷する全面昇華プリント(3Dプリント)の場合は、直線的なデザインの場合、伸びてしまう事があるのでデザインの際に注意しましょう。

繊維素材の場合はプレス跡が残る

タオルなど繊維のある製品に昇華転写印刷を使用する場合は、プレス跡が残ることがあるため注意してください。昇華転写印刷では、約200℃のプレス機を使用して、転写紙のインクを生地に染めていきます。

圧力をかけて染色するため、繊維がある製品(タオルなど)に印刷するとプレス痕が残る場合があります。プレス跡は印刷ミスではないため、ご了承ください。

スマホケースなどへ利用する場合は、この限りではありませんのでご安心ください。

昇華転写印刷とUVの違い

スマホケースやスマホアクセサリーの製作では「昇華転写印刷」と「UV印刷」の印刷技術が使用されますが、これらの印刷技術は何が違うのでしょうか?ここでは、昇華転写印刷とUV印刷の違いについて分かりやすく解説します。

 

昇華転写印刷

UV印刷

特徴

転写紙を使用して製品に転写する印刷技術

紫外線を照謝して瞬間的に硬化させる印刷技術

メリット

・色の発色が良い

・素材の風合いを活かせる

・印刷コストが安い

・印刷が落ちにくい

・短納期が実現できる

・耐摩耗性に優れている

・不純物が含まれていない

デメリット

・ポリエルテルのみ対応

・濃色生地には向かない

・プレス跡が残る

・印刷コストが高い

・色の発色が劣る

・パンフレットには不向き

昇華転写印刷がおすすめの商品

昇華転写印刷の特徴(メリット・デメリット)について理解して頂けたと思いますが、実際にどのような商品を製作する場合に使用すれば良いのでしょうか?

昇華転写印刷は、ポリエステル素材にしか印刷ができませんが、発色が良くて小ロットでも低価格で印刷できる印刷技術です。このような昇華転写印刷は、主に以下のような商品で使用されます。

スマホケース

スマホの汚れや傷を防止するための「スマホケース」は、さまざまな種類のケースが登場しており、世界でたった1つのスマホケースを作る人も増えてきています。自分の好きなデザインに仕上げることができるため、スマホケース製作は大人気です。

近頃は、自分で使用するスマホケースを製作する人だけではなく、デザインしたスマホケースを販売する人も増えてきました。小ロットでも低価格を実現できる昇華転写印刷を使用すれば、1つからでも気軽に製作することができます。また、スマホをラッピングする印刷技術になるため、四隅までキレイに印刷できます。

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タオル

昇華転写印刷は、発色が良くて洗濯も気軽に行える印刷技術です。このような昇華転写印刷の特徴と相性が良いオリジナルグッズが「タオル」です。定番のフェイスタオルなど、企業のノベルティグッズとして製作する方が多いです。

タオルであれば、気軽に使えるミニハンカチから、大判のバスタオルまで大きさを選ばずに製作することができます。また、昇華転写印刷であれば、1枚から気軽に作れることができるため、サンプル品も気軽に作れます。

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Tシャツ

発色が良くて、インクのひび割れの心配がない昇華転写印刷は、オリジナルTシャツ製作でも使用される印刷技術です。プリント面に凹凸がなくて、生地と一体化した美しい仕上がりになるため、着心地も良いです。そのため、クラブ活動のユニフォームや店舗ユニフォームなどでも製作されます。

また、学園祭や体育祭で使用されるクラスTシャツ作りでも利用されることが多いです。昇華転写印刷であれば、小ロットでも低価格で製造できるため、オリジナルTシャツ作りも人気です。

今すぐ作れるオリジナルTシャツ

マグカップ

昇華転写印刷は、オリジナルマグカップ製作でも使用されます。昇華転写印刷は、小ロットでも低価格で印刷できるため、企業のノベルティグッズや、大切な人への送り物で製作されることが多いです。

また、子供が描いたイラストをマグカップにするなど、記念品としてマグカップ作りを楽しむ方も増えてきました。親子の工作作りとして、オリジナルマグカップ製作を楽しむ方が多いです。

今すぐ作れるオリジナルマグカップ

バッグ

生地に馴染んで、発色が良い昇華転写印刷は、オリジナルバッグ製作とも相性が良いです。エコバッグブームが到来して、世界でたった1つのバッグを作る方が増えています。

また、エコバッグをデザインして、オーダーメイド商品として販売する人も増えてきました。昇華転写印刷を使用すれば、コスパが良くて品質が良いバッグが製作できます。

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横断幕・懸垂幕

学校や建物に懸かっている縦長の幕を横断膜や懸垂幕といいますは、これらの商品も昇華転写印刷と相性が良いです。店舗の第一印象を決める店頭幕を作る方も多いです。

また、店頭幕だけではなく、フェスティバルやキャンペーン、展示会などの広告やイベントでも活用できます。昇華転写印刷であれば、小ロットでも低価格で製作できるため、イベント時に活用する横断幕・懸垂幕も気軽に作ることができます。

昇華転写印刷でグッズ製作する際の注意点

昇華転写印刷の特徴(メリット・デメリット)について理解して頂けたと思います。実際に、昇華転写印刷を活用してオリジナルグッズを製作したいと思っている方もいるでしょう。

しかし、オリジナルグッズ製作時の注意点もあるので気をつけてください。ここでは、昇華転写印刷でオリジナルグッズ製作をする際の注意点をご紹介します。

色味が異なる場合がある

オリジナルグッズ製作を依頼する際は、どのような仕上がりになるかをブラウザ上で確認することができます。しかし、ブラウザ上の色味と実際の色味に差が出てしまうことがあるため気を付けてください。

また、複数の印刷機で印刷をしているため、全ての商品が完全に同じにならない場合もあります。そのため、大量生産する場合は1つサンプルを作ることをおすすめしています。

ズレが発生する場合がある

手帳型のスマホケースの留め具の箇所にデザインをしたいと希望される方がいます。しかし、手帳型の留め具部分へのデザインはおすすめしていません。

昇華転写印刷では、5mm程度ズレてしまう可能性があるからです。そのため、オリジナルグッズを製作する場合は、印刷手法で5mm程度ズレても、問題がないようなデザインにしてください。

スマホケース内側に黒ずみが発生する

昇華転写印刷でスマホケースを製作すると、ケース内側に黒ずみが発生します。この黒ずみは、3D熱転写を行う際に、スマホケース内側に固定具をはめ込んだ際の形跡です。失敗したものではないため、ご理解ください。

高温多湿での保管は控えてください

昇華型インクジェットは、熱に弱い性質を持っています。そのため、高温多湿の場所に放置しておくと、インクの退色や滲みなどの現象が起こることもあります。そのため、高温多湿な場所での保管は控えてください。

製品への加熱は控えてください

昇華転写印刷で製作したマグカップを電子レンジで温めたり、布製品のアイロン掛けは控えてください。製品を加熱すると、インクが退色したり滲んでしまったりします。昇華転写印刷は熱に弱い性質を持っているため、理解した上で商品を取り扱ってください。

企業のノベルティグッズやオリジナルグッズとして販売する場合は、商品の取り扱い注意について伝えておくようにしましょう。

 

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