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UV印刷と昇華転写印刷との違いとは?メリット・デメリットを徹底解説

スマホケースやスマホアクセサリーを製作する場合、お客様で要望が異なります。

「発色が良くてキレイな仕上がりにしたい…」

「マーケットでオリジナル商品を販売するため、短納期で製作したい…」

「販促グッズとして使用するため、コストを抑えたい…」

さまざまな要望がありますが、それぞれの要望に見合う印刷技術を選ぶことが大切です。そのため、印刷技術に関する知識を身に付けておきましょう。この記事では、スマホケースやスマホアクセサリーの短納期に向いている印刷技術「UV印刷」について分かりやすく解説します。

UV印刷とは

UV印刷とは、印刷時に紫外線を照射して、インクジェットを瞬間的に硬化させる印刷技術です。

1940年代から研究され始めて、1960年代に硬化素材が安定的に生産されるようになったことから実用化されました。1973年にオイルショックが起こり、省資源・省エネルギーの観点が見直されて、瞬間的に硬化することで乾燥時に熱エネルギーを使用しないUV印刷の技術が高く評価されたのです。その結果、印刷技術として普及しました。

主流のオフセット印刷は乾燥時間が必要ですが、UV印刷は瞬間的に硬化させることができるため、後工程に直ぐに入れて作業効率が上がります。そのため、短納期が実現できる印刷技術として普及しています。

UV印刷のメリット

紫外線でインクジェットを瞬間的に硬化させられるUV印刷。この印刷技術を上手に利用するために、UV印刷のメリットを把握しておきましょう。ここでは、UV印刷のメリットについて解説します。

印刷用パウダーが不要

印刷機のデリバリー部分には、印刷された用紙が積み重なっていきます。インクが半乾き状態の用紙が積み重なっているため、裏移りに注意しなければいけません。そのため、隙間を作るため、印刷パウダーを散布するのです。

印刷パウダーを散布すると、色移りが防止できますが、ザラツキや色味が変わるなどの問題が出てきます。しかし、UV印刷であれば、インクを瞬間的に硬化させるため、印刷用パウダーを使用する必要がありません。そのため、不純物が付着しにくく衛生面で安心できます。

このようなことから、食品の包装紙や容器などの印刷技術にUV印刷が使用されることが多いです。

短納期を実現

UV印刷は、紫外線を照射してインクジェットを瞬間的に硬化させる印刷技術です。主流の印刷技術であるオフセット印刷は、インクジェットが乾燥するまで1日程度かかります。しかし、UV印刷であれば、乾燥時間がかかりません。

また、印刷用パウダーを使用しないため、処理機のトラブルも抑制できます。折り・表面加工・製本加工などの作業効率もアップさせることができるため、ワークフロー全体で最大3割の作業効率化が実現できます。そのため、UV印刷であれば、短納期に対応することができるのです。

特殊紙に印刷ができる

インクを吸収しない素材(特殊紙)は、オフセット印刷では対応することができません。しかし、UV印刷は被膜を硬化させる印刷技術のため、特殊紙や光沢紙、合成紙などにも印刷できます。

特殊紙に印刷をすれば、メタリック感や高級感が表現できて、デザインの訴求力がアップします。通常の印刷技術に対応していない特殊紙にも印刷できることが、UV印刷技術の魅力です。

傷がつきにくい

印刷面が劣化してしまうと、キズが目立ち、見た目が悪くなります。しかし、UV印刷であれば、瞬間的に硬い皮膜を形成します。そのため、UV印刷は耐摩耗性に優れており、傷が付きにくいです。

被膜が硬いため、折り曲げが必要となる印刷物には不向きですが、スマホケースやスマホリングなど、印刷面の劣化を防止したい場合には、おすすめの印刷方法です。

環境に優しい

UV印刷はインクジェットを瞬間的に硬化させるため、インク乾燥に必要な溶剤は必要ありません。一般的な印刷方法で乾燥時に使用される溶剤は、発揮性有機化合物(VOC)であり、目を刺激したり、呼吸や皮膚から体内に取り込まれたりしやすい物質です。

発揮性有機化合物(VOC)は、あまり意識されることがない物質ですが、体内に取り込まれるとシックハウス症候群を引き起こしたりします。また、排ガスも発生するので環境面に悪いです。

UV印刷は、溶剤を使用せずに乾燥させることができるため、発揮性有機化合物が発生しません。そのため、安全・安心、人体にも環境にも優しい印刷技術です。

UV印刷のデメリット

UV印刷は、さまざまなメリットがありますが、デメリットもあるため注意しなければいけません。次にUV印刷のデメリットについて分かりやすく解説します。

印刷コストが高い

UV印刷のインクは乾燥原理が異なるため、油性インクと原材料が異なります。UV印刷のインクの硬化成分(アクリル酸オリゴマーアクリル酸エステル・ウレタン樹脂など)は、価格が高いです。油性インクの価格と比較すると3倍ほど高いです。

また、UV印刷機も高く、機械のメンテナンスも必要になるため、他の印刷技術と比較すると印刷コストは高くなってしまいます。

光沢性に欠ける

UV印刷は、瞬間的にインクを硬化させるため、レベリング(塗料が流動して滑らかな塗膜ができること)がありません。そのため、油性印刷技術と比較すると光沢性に欠けます。そのため、蛍光色を再現したい場合には不向きな印刷技術です。

背割れする

水分が含まれていない用紙は、硬くて弾力性がありません。弾力性がない用紙は、背割れ(折り目の部分の印刷が割れてしまうこと)が発生しやすくなるため、注意しなければいけません。

UV印刷の場合は、インク硬化速度が早くて皮膜が硬いです。そのため、折ったり曲げたりする印刷物には向きません。当店では、背割れの心配がないスマホケースやスマホアクセサリーにUV印刷を使用することを推奨しています。

オゾンが発生する

UV印刷では紫外線を利用しますが、紫外線と酸素が反応するとオゾンが発生します。UV印刷でもオゾンが発生するため、オゾン特有のニオイがします。そのため、UV印刷を行う環境には排気装置が必要です。

しかし、近年では短波長のUVランプも登場してきており、オゾンが発生しない印刷機も登場してきています。そのため、従来のUV印刷技術のデメリットであったオゾン臭に関しては、問題が解決しつつあります。

UV印刷と昇華転写印刷との違い

スマホケースやスマホアクセサリーを製作する場合は、「UV印刷」と「昇華転写印刷」が利用されます。UV印刷と昇華転写印刷とは何が違うのでしょうか?それぞれの印刷技術の特徴を理解した上で、印刷方法を選んでみてください。

 

UV印刷

昇華転写印刷

特徴

紫外線を照謝して瞬間的に硬化させる印刷技術

転写紙を使用してスマホ・スマホアクセサリーに転写する印刷技術

メリット

短納期が実現できる

耐摩耗性に優れている

不純物が含まれていない

色の発色が良い

素材の風合いを活かせる

印刷コストが安い

デメリット

印刷コストが高い

色の発色が劣る

パンフレットには不向き

ポリエステルのみ対応

濃色生地には向かない

プレス跡が残る

UV印刷がおすすめの商品

UV印刷は認知度が低いですが、幅広いジャンルで使用されています。スマホラボでもUV印刷に対応した商品を豊富に取り扱っています。

UV印刷は短納期が可能であり、耐摩耗性に優れているため、企業のノベルティやマーケット販売を行っている人から支持されている印刷技術です。このような特徴を持つUV印刷がおすすめの商品は、主に以下の通りです。

スマホケース

 

コーディネートに合ったスマホケースを持ち歩く人が増えてきました。市販のスマホカバーも種類が多くてオシャレな商品が増えていますが、世界で1つのスマホケース作りを楽しむ方が増えています。

自分のコーディネートに合ったスマホケースの製作に向いているのが「UV印刷」です。近頃は、デザインしたスマホケースをマーケットで販売する人も増えてきています。

モバイルバッテリー

モバイルスマホバッテリーインジゲーター有り

モバイルバッテリーとは、スマホやタブレットを充電するための電子機器です。バッテリーを内蔵しているため、コンセントのない環境でも充電できるため、出張や旅行時など外出時に欠かせないアイテムです。

普段から頻繁に利用するスマホグッズだからこそ、モバイルバッテリーをデザインする人が増えています。また、大切な人にプレゼントすると喜ばれる商品です。

スマホリング

スマホリングとは、iPhoneやAndroidなどの本体やスマホケースの背面に貼り付けるスマホアクセサリーです。指を通すことで、スマホの落下を防ぎます。

また、スマホリングの角度を調整することで、スマホスタンドして利用できます。 個人利用だけではなく、企業のノベルティグッズやマーケットでの販売のためにも、作られている商品です。

UV印刷の注意点

UV印刷の特徴(メリット・デメリット)については理解して頂けたと思います。実際に、UV印刷を利用して、スマホケースやスマホアクセサリー製作を検討している方もいるでしょう。完成度の高いオリジナルグッズ製作には印刷方法も重要です。

そのため、依頼時の注意点も把握しておきましょう。ここでは、UV印刷で、スマホケースやスマホアクセサリーを製作をする場合の注意点をご紹介します。

見た目と異なる仕上がりになる場合もある

スマホケースやスマホアクセサリー製作では、仕上がりイメージを確認した上で発注できます。しかし、素材や印刷技術に応じて、発色や仕上がりが異なります。また、大量生産する場合は、複数の印刷機で出力するため、色味が変わってくることもあるので注意してください。

イメージと仕上がりが異なってしまっても、製作会社は無償交換を行っていません。これらを理解した上で、オリジナルグッズ製作を楽しみましょう。仕上がりに不安を感じる方は、サンプルを1つ作ってみることをおすすめします。

印刷部分が剥がれる場合もある

UV印刷は耐摩耗性に優れているため、印刷面がはがれにくいです。しかし、アルコールやシンナー、化粧水などの薬品が付着したら、変色変質する場合があります。また、摩擦や熱による色落ちが起こる可能性があるので注意しましょう。

印刷面に粘着力がある物を貼り付けて剥がすと、印刷面も一緒に剥がれしまう可能性があります。そのため、製作したスマホケースにスマホリングを取り付ける際は注意してください。

印刷がズレる場合もある

オリジナルグッズ製作では、印刷技術によって5mm程度のズレが発生する場合があります。これらのズレを想定したデザインを考案しましょう。スマホケースの留め具部分にデザインを希望する方がいますが、ズレが発生しやすいのでおすすめしていません。

スマホケースの印刷ではズレの発生は防止できません。そのため、ズレが起きることを想定してデザインを考えることをおすすめしています。

半透明には対応していない

UV印刷では、デザイン型に白地を敷いてから印刷します。そのため、半透明やグラデーションのデザインには対応できません。元データがグラデーションされていても、透明感はなくなってしまうので注意してください。グリッターケースなどのスマホケース自体の特徴を生かしたい場合は、完全に透過した状態でデザインしましょう。

補足:元データの確認をしてください

オリジナルグッズ製作では、お客様から支給された元データを再現します。そのため、デザインの外側にはみ出るような効果や印刷に不要なゴミがないかを確認してください。

外側をはみ出るような効果が出る場合は、印刷が汚くなってしまいます。また、データ上にゴミがあると目立ちます。そのため、元データのチェックは必ず行ってください。

まとめ

UV印刷は、紫外線を照射してインクを硬化させる印刷技術です。インク乾燥に使用する印刷パウダーも不要のため、折り・表面加工・製本加工などの作業効率もアップします。短納期が実現できます。そのため、受注生産型のビジネスに向いています。しかし、発色が劣ったり、コストが高かったりするマイナス面もあるので理解を深めておきましょう。

これらの印刷技術に関する知識を身に付けておけば、スマホケースやスマホアクセサリー製作が楽しくなるはずです。ぜひ、短納期でオリジナルグッズ製作をしたい場合はUV技術を活用してみてください。

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